北海道、札幌市のフリーペーパー「スコブル」。気になる暮らしの情報をわかりやすくお届けします。

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スコブルvol.42より

親と自分が納得できる暮らしかたを考える

コロナ禍の今だからこそ、親が望む暮らしを聞き出せる

 次々と新たなコロナウイルスが現れ、感染状況が落ちつかない日々が続いています。さらに、大雪で交通がマヒするなど、離れて暮らす親の様子を見に行く頻度が減ったという方も多いでしょう。
 もし、こんなときに親になにかあったら…と考えると、頭をもたげるのが「親を呼び寄せるべきかどうか」という問題です。とはいえ、親には親の考えや望みがあるはず。一人になっても地元にいたい、介護が必要になったら子どもの近くになど、どういう暮らしをしたいのか、あらかじめ聞いておくことです。親の気持ちは聞き出しづらいものですが、コロナ禍だからこそ話題にしやすいと言えます。「どうしたいと思っているの?」と、普段の会話の中でさりげなく聞いてみましょう。
 あまり話してくれない場合は、エンディングノートを活用するのもひとつの手です。最近は「リレーノート」「リレーションノート」と呼ばれる、自分の書きたいことからメモしていくことで心を整理し、ささいな日常の情報を引き継いでいくノートが話題です。これだと、エンディングノートより気軽なので親に勧めやすいかもしれません。
 そのうえで、地元で暮らし続けるにはなにが必要か、どんな施設があるのかなど、今から調べておくことをおすすめします。私が運営するサービス付き高齢者住宅には、札幌の子どもの近くがいいと、地方から移られてきた方もいらっしゃいます。
 札幌市内に住んでいても、転んで大腿骨を骨折し、歩くのが不自由になって一人暮らしができなくなることがあります。そのときは訪問介護が利用できますが、「介護認定」が必要です。札幌なら居住の区役所へ連絡し、介護度を評価してもらいます。そして家族との面談ののち、医師の意見書をもとに判定会議によって認定されます。通常は認定まで1カ月ほどですが、コロナ禍の現在、会議が思うように開けず時間がかかっているので、少しでも不安を感じたらすぐに連絡してください。
 いずれにせよ、家族ですべてを担うのは、心身ともに負担がかかり過ぎます。親と自分にとって、幸せな暮らしとはどのような形なのか、今こそじっくり考えてみてはいかがでしょう。

川原田 英恵
(かわはらだ はなえ)
グループホームに約8年勤務し、認知症の方々の介護にあたる。2012年サービス付き高齢者向け住宅「フルールハウス」開設。取締役・介護福祉士

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