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スコブルvol.33より

間質性膀胱炎
通常の膀胱炎との違いに要注意
正しい知識と適切な治療が重要


宮の沢腎泌尿器科クリニック
理事長・院長 小林 真也さん
1982年北海道大学医学部卒業。米国留学や北大医学部附属病院講師などを経て現在に至る。日本泌尿器科学会専門医・指導医。医学博士

 「私の病気は間質性膀胱炎ではないでしょうか?」と、クリニックを訪れる患者さんが増えています。テレビ番組や雑誌が医療を扱うようになり、またインターネットで手軽に情報を得られる時代になり「自分もこの病気なのかしら?」と、思う機会が増えたのだと思います。しかし、一人で悩んでいる方もまだまだ多いのではないでしょうか。
 間質性膀胱炎は女性に多い病気です。一般的にはあまり知られていない病気で、かつて日本人には少ないと思われていましたが、潜在的な患者さんが意外に多く注目されています。最も起こりやすい症状は頻尿です。しかし尿失禁はほとんどありません。そして、症状が強くなると、おしっこを我慢したときの膀胱の痛み(あるいは痛みのような不快感)が独特な症状ですが、多くの患者さん、特に軽症の患者さんでは痛みのない場合が多いのです。
 間質性膀胱炎の患者さんでは、病院で尿を調べてもらっても全くきれいなことが大半です。そのため、どこかの泌尿器科を受診したときに『膀胱炎ではありません』といわれる可能性があります。しかし、それは通常の膀胱炎(細菌による膀胱粘膜の炎症で、尿にたくさんの白血球や細菌が混じっている状態)ではないということであって、間質性膀胱炎ではないということにはならないのです。
 診断のポイントは、頻尿の質をみることです。もし女性のあなたに、尿漏れの心配は感じないけれども、ためるのがつらいと感じるような頻尿が長く続いていて、しかも薬が効かず、主治医からは『明らかな病気が見当たらない』、あるいは『気のせい』と告げられたならば、この疾患のことをよく知る医師を探す必要があるかもしれません。
 症状や排尿記録調査などからこの病気が強く疑われれば、確定診断のために蓄尿負荷の膀胱内視鏡検査が必要になります。多くの医療機関では入院で行いますが、私たちは外来で行っています。少ない苦痛で、十分に正しい診断が可能です。
 有効な治療は、膀胱内薬物注入療法と膀胱水圧拡張療法の2つです。内服薬は十分な効果が見込めず、補助的なものという位置付けです。
 膀胱内薬物注入療法は、外来で可能な治療法です。注入薬として最も代表的な薬であるDMSOは、世界中で長く使われた実績のあるものですが、日本ではまだ保険適応ではなく、保険外診療で扱われています。しかし、医療界の要望によって製品化が計画され、現在、厚労省に保険適用を申請中です。
 膀胱水圧拡張療法は、入院して麻酔をかけて行う治療法で、膀胱内を水圧で拡張するとともに、病変部を焼く治療です。
 患者さんの中には「難病なのですか?」と、聞く方もいらっしゃいます。いまだ原因が解明されておらず、長い間つらい症状があり、また簡単には治りにくいという点では、確かに難病とも言えます。しかし、安心してください。この病気のために、膀胱以外の内臓障害を併発し、入院が必要になることや、命に関わることはありません。
 間質性膀胱炎の患者さんの話を聞くと、なかなか診断が付かないために長い間悩んでいたという方や、職場や家族でつらさを理解してもらえず、『精神的なものでは?』などと言われて、悩みが増幅してしまっている、というような方々が多いようです。他人から見ると「たかが頻尿」と思われがちですが、肉体的にも精神的にも本人の苦痛は思った以上に強く、まさに「本人でなければ分からないつらさ」と言えるでしょう。命には関わらないけれども、もっと医療が行きわたるべき病気の一つと言えるでしょう。

医療法人社団 萌生舎
宮の沢腎泌尿器科クリニック
  • 011-666-0123
  • 札幌市西区宮の沢1条1丁目1-30 宮の沢ターミナルビル2階
  • 診療時間/
    月・水・金 9:00~12:00、13:00~15:00、17:00~19:00
    火・木・土 9:00~12:00
  • 休診日/日曜・祝日
  • http://www.miyanosawa-hinyoukika.com/